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2014年4月14日 (月)

東北周遊 その2~下北原発街道

52_2 六ケ所村から下北半島の太平洋岸を北上するとまもなく東通村に至ります。ここにあるのが東北電力東通原発です(BWR/110KW)。幸い、過酷事故には至らなかったものの、東日本大震災時の被災原発のひとつです。被害の実態は定かでありません。現在は耐震補強工事中(といっても、今さら、原子炉本体が強化される訳ではありません)で、新規制基準への適合申請(再稼働申請)は未だなされていません。南に数キロ離れた漁村から眺める原発施設は広大な太平洋を前に如何にも無力・無防備であるように感じました(右の写真)。

むつ市から半島突端の大間に至る道路はかなり険しく、断崖が海岸線に迫っています。数キロごと、その僅かなすき間に小さな漁村がへばりついています。日本海側でしばしば見る風景ですが、真冬を想像すると自然・生活条件は遥かにに厳しそうです。すでに4月だというのに、半島の中心部の恐山方面への道路は雪のため通行止めです。いつまでも止まない強風もこの土地ならのことなのでしょうか。ようやく土地の開けた大間にたどり着くとほっとします。対岸の函館は見ることが出来ませんでした。強風にあおられる海面の飛沫のせいでしょうか。近くの大間海峡保養センターでお湯に浸かります。舐めると塩辛いナトリウム温泉でした。

大間原発は町の南の外れにあり、下の写真の通り、工事中です。進捗率は約60%とのことです。折しも43日、対岸30キロの函館市は国と事業者(電源開発)を相手取り、同原発の建設差し止め訴訟を東京地裁に起こしました。自治体による原発差し止め訴訟という画期的な出来事です。また、この大間原発の特徴は他の軽水炉と異なり、フルMOX燃料炉ということです。高速増殖炉「もんじゅ」の失敗を受けて、再処理で得られるプルトニウムを無理やり消費するための100%プルサーマルなのです。核燃サイクルの破綻の象徴がここにも現れています。大間原発を稼働させないこと(すなわち、プルトニウムの消費先を絶つこと)が六ケ所の再処理施設を動かさせないことにもなります。他の原発でのMOX燃料の消費だけでは、プルトニウムは溜まる一方となり、すでに米国等から、核セキュリティ上の強い懸念が表明されています。

六ケ所と下北をめぐるこの旅行で、核施設にたよる下北半島の現実と、核燃サイクル政策の矛盾を改めて感じ取ることが出来ました。

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