ストレステスト
玄海原発の再開を巡ってストレステストの導入が言われてからすでに数週間が経過しようとしていますが、いったい、誰が、どのように、何を実施するのか、また、どのように評価し、公開されるのか、相変わらずその手順と中身は曖昧なままです。このままではストレステストが却って玄海等再開の補完手段として使われるのではと強く懸念されます。そんな時、先行しているEUにおけるストレステスト手順が掲載された以下のURLを仲間から紹介されました。
http://ec.europa.eu/energy/nuclear/safety/doc/20110525_eu_stress_tests_specifications.pdf
日本におけるストレステスト手法が全く闇の中という状況の中で、このヨーロッパ(EU)の手順書は定性的とはいえ、技術的には広範囲を網羅し、手順に関してもかなり具体的なイメージを与えてくれます。要はSevere Accident時(Consequentialな各種機能損失も含む)に、設計条件(想定条件)を超えてどの位のSafety Marginがあるかを検証しなさい、またそれに付随する前提や対応環境を明確にしなさいということですが、特に強調されているのが、透明性(Transparency)と公開性(Openness)の原則です。
ここでは、①Licensee(Plant Owner)によるReport(10/Eまで)、②各国のAuthorityによるReport(12/Eまで)、③EU専門家によるPeer Review(来年4/Eまで)という3段階のプロセスが設定されていますが、透明性と公開性の導入によってこそ、レポートの信頼性(Credibility)と説得性(Accountability)が得られるという考え方です。
日本の場合、このままでは当局によって都合の良い手順が決められ、シュミレーション条件を勝手にいじられ、原子力安全・保安院や原子力安全委員会の筋書き通りのレポートになりかねません。本EUの手順書もすでに5月25日に公開されていますが、日本の当局者は勿論のこと、のマスコミによってもその内容が具体的に採り上げられたという形跡がありません。マスコミにとって最も重要な透明性と公開性の問題を孕んでいるにも拘わらずです。これでは、怠慢と言われても仕方がないでしょう。あるいは意図的なものが働いているのでしょうか?
皆さんにも一読していただき(英文でちょっと面倒ですが)、日本で行われようとしているストレステストを形式化、形骸化させないためにも、最低限、ヨーロッパに倣った透明性と公開義務の確保を求めていきましょう。
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