木漏れ日
気温が急激に上がり、街並みが一斉に染まり始めました。けやき並木はあっという間に緑のトンネルと化し、あちこちで木漏れ日が揺らいでいます。
木漏れ日・・・辞書を引くとSunlight Through the Treesとあります。う~む、何やら物理的な表現で情緒に欠けますね。でも、ルノアールが「ムーラン・ドゥ・ラ・ギャレット」でど派手に描いたように、ロシアの近代写実画家たちが森や林を丁寧に描いたように、木漏れ日は画家たちの創造力をかきたてる魅力的な題材のひとつなのでしょう。来るべき猛暑を前にして、今の季節の木漏れ日は特有のコントラストによってつかの間の爽やかな気分を味あわせてくれます。
しばしのウォーキングで汗ばむ肉体の爽快さの一方で、相変わらず気持ちの中には福島原発の問題が重くのしかかります。首都圏の空気中の放射線濃度はかなり下がったとはいえ、土壌に蓄積される汚染は溜まる一方です。何よりも原発周辺の住民の皆さんや現場で戦っている作業員の皆さんの困難な状況を思うと心が痛みます。さらにいつ起こるか分からない最悪シナリオへの恐怖も消えることはありません。原発はもうこりごりだという世論と並行して再生可能エネルギーへの転換も急速に進もうとしています。2011年3月11日をもって世の中の舵が大きく切り替わりつつあることを強く感じています。
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