厚かったRound 16の壁 @W杯
パラグアイとの善戦も空しく日本代表はPK戦にて敗退しました。本来は90分あるいは120分内に決着を付けておくべきものであり、PK戦での敗北は責められるものではないでしょう。その意味で日本代表は120分間は善戦していたものの、ボール支配、決定機ともにパラグアイが上回っており、敗退という結果も順当なものと受け入れざるをえません。
それでもよく戦ったと思います。GK川島のたび重なるファインセーブをはじめ、全く気の抜けない緊張感に溢れた120分間でした。特に序盤、ミドルの位置でボールを失うことを恐れたのか、ロングボールを簡単に相手に渡してしまうことが気になりましたが、観戦するものを十分に満足させる試合内容でした。ましてや、両チーム共に足の止まり始めた延長の30分はどちらのチームにも勝たせたい死闘となりました。
本田選手は試合後のインタビューで、「W杯前に多くの人が批判してくれたことに感謝します。」 と述べています。穿った見方をすれば、戦前の迷走ぶりが土壇場での彼を中心としたチームへの作り替えによって彼自身の評価が急上昇したことへの感謝の言葉ともとれますが、それでも、予選リーグを突破した原動力がアジアカップとテストマッチでの岡田監督ならびにチームへの容赦のない批判であったことは間違いないことだと思います。監督とチームがよくそのことを受け入れて現実的路線への切り替えを、運も含めて成功させたものだと思います。
ともあれ、最悪、予選リーグ全敗により日本サッカーのゼロあるいはマイナスからの再出発を避けられたということは将来に向けての大きな励みとなりました。予選リーグとはいえ、W杯での「勝ち方」を知ったことは価値のある実績となります。勿論、同時に決勝トーナメント進出チームとのレベルの差が厳然と存在することも知りました。願わくば、ベスト8でのスペインとの対戦によって更にそのことを思い知ってもらいたかったものです。
残るベスト8はいずれもわくわくさせてくれるチームばかりですね。カカやメッシ、エジルたちの躍動も見たいけど、これからは、日本戦ですっかり馴染みになったパラグアイチームを一番に応援したくなりました。
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