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2009年8月 4日 (火)

『ウェストサイド・ストーリー』@オーチャードホール

90804westside1_3 昨年、50周年を迎えたというブロードウェイ・ミュージカル『ウェストサイド・ストーリー』のワールドツアー日本公演が行われていましたので出掛けてきました(東京公演は89日まで)。

この作品そのものや含まれている名曲の数々はすでに映画でとても身近となっていますよね。僕らの世代にとっては何回見たのかが友人同士の間で自慢となるほど、この映画の登場は一つの事件であり、また心を揺さぶられた作品の一つでした。数々の名ダンス・シーンが目に焼きつき、とりわけジョージ・チャキリスやリタ・モレノの身のこなしには驚嘆し大いに憧れたものです。バーンスタインのシンフォニックでキレの良い音楽にも感動です。一方、何度も見るとヘンなことも発見してしまいます。ラストシーンでナタリー・ウッドのブレスレットがシーンが替わる毎に襟元から出たり入ったりしてしまうのです。これを知って以来、映画で泣くことは出来なくなりました(^^;)

10年ほど前、ロンドンでのリバイバル公演で初めて舞台に接しました。当たり前のことですが、映画と比べると遥かに臨場感と緊張感に溢れ、目の前で繰り広げられるシンフォニック・ダンスの迫力と舞台演出の面白さを大いに楽しむことが出来ました。今回の日本公演も素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。ブロードウェイやウェストエンドの劇場と比べるとふた回りは広いオーチャード・ホールが迫力のあるダンス・シーンに揺れていました。

40年前の映画では度肝を抜かれたこの作品も、その後の諸作品(とりわけ、「キャッツ」、「レミゼラブル」、「オペラ座の怪人」といったウェストエンド作品の登場によってすっかり古典作品の一つとなりました。この夏、やはり来日公演が開始されようとしている「RENT」に比べるとさすがに色褪せてみえるかもしれませんが、それでもレナード・バーンスタインとジェローム・ロビンズ(振付け)によるこの作品の偉大さは永遠に不滅であり、これからも繰り返し上演が続けられていくことでしょう。若い世代にこそ舞台版をみてもらいたいものです。

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