R・シュトラウス 『アラベラ』
連日の猛暑にぐったりとしておりました。オリンピックのメダル喧噪からも距離をおき、時間の無駄と知りつつ、つい手を出してしまったのがDS版のDQ5「天空の花嫁」・・・。猛暑によるダメージをベホイミで回復させる一方、自分自身にバイキルトをかけながらどうにか暑さを乗り切りました(^^;)。
さて、この数日は朝晩の気温も下がったことで何となく今シーズンの始まりの予感が(芸術の秋には早いけど)・・・。ということで聴きたくなったのがR・シュトラウスの華麗な音楽、チューリッヒ歌劇場による「アラベラ」(2007年6月)のDVDを視聴しました。
舞台は明るくシャープな色彩感に溢れていて現代風ですが、登場人物の描き方はオーソドックスで、余計な読み替えもなく好感が持てます(演出は故G・フリードリッヒ)。
タイトルロールのアラベラはMETのプリマ、ルネ・フレミングです。彼女はまるで年令と共に若返っていくようです。 ここではとても1959年生まれとは思えないコケティッシュな魅力をみせてくれます(まるでメグ・ライアン風?)。伯爵夫人(フィガロ)や元帥夫人(ばらの騎士)に比べ、この作品ならではの若い女性特有の喜怒哀楽と感情表現を求められるからでしょうか?一方、歌唱ではリリックを超えた声の強さを感じました。
マンドリカ役のM・F・ラルセンはデンマーク出身の若手バリトンです。声量がありイケメンですがかなり濃いキャラクターです。これからの活躍が期待出来ます。
ズデンカ役のJ・クライターは1980年ドイツ生まれの若手ソプラノ。第3幕で男装を解いて現れた時の美貌ぶりにはハッとさせられます。第一幕の姉妹によるソプラノ二重唱の場面ではオーケストラと溶け合ったR・シュトラウス独特の音世界に浸る快感を味わせてくれます。
実は「アラベラ」を聴くのは初めてでした。「ばらの騎士」に劣らない音楽の醍醐味を味わせてくれる作品なのでしょうが、ウェルザー=メストとチューリッヒの音造りにはキレの不足と歌手たちとの不調和を感じました。もっと多くの演奏家で聴いてみたい作品です。
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コメント
暑い中の 天空の花嫁のヤスさんを
想像して おもわず 頬がほころびました
ヤスさんの お好きな時期が来たようですね
今時期は 私も オペラに 踏み出してみたいと思います
なにか 一番初めに お勧めのCDなり
あれば 教えてください
暑さも もう少しです
投稿: lovebabo | 2008年8月22日 (金) 15時40分
えっ?lovebaboさんもドラクエ愛好者なのですかぁ!?「天空の花嫁」はオリジナルのPS2版でも一度制覇しています(^^;)。今はDQ9の発売を楽しみにしています。また大切な時間が無駄になるぞ・・・。
そう、音楽と劇場のシーズンが始まるのです。HP(最近は全く更新していないけど)にオペラDVDの推薦盤を掲載していますのでお暇な時にご覧になって下さい。
http://www.d1.dion.ne.jp/~kawaiys/sub38.htm
投稿: YASU47 | 2008年8月23日 (土) 01時34分