『八千代9条の会』・3周年記念行事
昨日、約250名の参加者を得て「八千代9条の会」設立3周年の記念行事が開催されました。「九条の会」というのは4年前の6月に大江健三郎氏、井上ひさし氏、故・小田実氏をはじめとする9名の作家、文化人たちの呼びかけにより結成された平和憲法を守るための自主的な運動組織です。その後、趣旨に賛同して7000を超える地域やグループ毎の九条の会が全国に結成されています。「八千代9条の会」もそのひとつで、支持政党や信条は一切問わず、「憲法9条を守る」という一点だけを共通の目的とした地域の自主的な運動体です。
記念行事はまず、八千代市在住のシンガーソングライター、水木翔子(みなきしょうこ)さんによるコンサートで始まりました。オリジナル作品に加えて平和を願う歌が続きます。森山良子のヒットが懐かしい「戦争は知らない」では会場全体から「野に~咲く~花~は~♪」との合唱が起こっていました。今回の行事のために作曲されたという「手をつなごう」では楽譜も配られて、やはり会場全体で盛り上がりました。
改めて思いました。音楽の力って凄いですね。歌詞がメロディやリズムを通じて、より心に到達し易くなるのでしょうか。人間を造り上げている要素のひとつが音楽なのでしょうか。伊藤真氏が講演の中で、「人間だからこそ、考えることやイマジネーションを広げることが出来る。それを使わないなんて勿体無い」ということを述べておりましたが、音楽もきっと同様なのでしょう。
さて、その伊藤真氏の講演は「今こそ『憲法の力』をつけよう!」というものです。ユーモアを交えた達者な話術に引き込まれたあっという間の1時間半でした。そもそも、法律との違いを含めて、憲法とは何かということから始まり、私たちが持っている日本国憲法は私たち国民を守るというだけの目的に留まらず、そこに明記されている平和主義、人権主義というものが世界に氾濫している紛争や貧困、差別を解消する上での指針となりうるということをとても分かり易く説明してくれました。今回の講演を聞いて、自分の「憲法力」が少しは増したと感じられたことは大きな収穫でした。
尚、伊藤氏には多くの著書がありますが、その中で「憲法の力」(2007年、集英社新書)が今回の講演のベースとなっています。戦争と暴力を明快に否定する立場に法律家としての視点が加わり、とても論理的でかつ読み易い内容になっていますのでお薦めです。
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