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2006年9月30日 (土)

ローマ歌劇場日本公演『リゴレット』

渋谷のオーチャードホールでローマ歌劇場の日本公演、ヴェルディの『リゴレット』を観ました。お目当ては円熟期の続くR・ブルゾン(リゴレット)と人気の美人ソプラノE・メイ(ジルダ)です。

オーケストラや合唱団も含めた大掛かりな引越し公演はイタリアの歌劇場の華麗な雰囲気をそのまま持ち込んだようでした。その分、チケットが高価になるのは問題ですが、日本に居ながらにして本場のヴェルディオペラの伝統を感じさせてくれるのは貴重な機会といえます。管弦楽は決して力任せではなく、むしろアリアや重唱をじっくりと聴かすことに慣れた演奏といえます。また、オールイタリアンの出演者たちの伸びやかな歌声はヴェルディを聴く悦びを与えてくれました。

1936年生まれのブルゾンは1幕2場のジルダとの2重唱の場面では僅かな息切れを感じましたが、それでも経験と円熟を感じさせる見事な歌唱でタイトルロールの難役を演じきりました。

メイの凛とした美声は期待以上でした。ヴェルディには細すぎる声かなという心配は全く杞憂に終わり、正確で安定した歌唱は深い感銘を与えてくれました。舞台姿は美しく、多くの映像作品でお馴染みの魅力的な表情をオペラグラスでじっくりと眺めさせてもらいました。1969年生まれのメイはモーツァルトからヴェルディとベルカントのリリコ諸役ではすでに第一人者ですが、これからますますレパートリーを広げ、歌手としての絶頂期を迎えるのでしょう。今後も注目です。

マントーヴァ公爵役のS・セッコというのは初めて聴くテノール歌手でした。ジルダよりも小柄という舞台上のハンディはありましたがカレーラスを思い起こす美声の持ち主でした。

ということで、とても満足な公演でした。劇場にはそう頻繁に出かけることの出来る身分ではありませんが、やはり生の公演に勝るものはなく、また次の機会を窺うことにしましょう。

60929roma

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コメント

YASUさん、こんにちは。

私も引越し公演ならではの良さを堪能できた舞台でした。
オケや合唱も、変に力んでないというのか?とても自然でユッタリ聴けて、これもYASUさんおっしゃるようにオール・イタリアンだからこその味わいでしょうか?

さほど長いオペラでもないのに各幕ごとに25分の休憩を2度も挟んだあたりも、イタリアン・スタイルなのでしょうかね?(^^)

投稿: snow_drop | 2006年10月 3日 (火) 14時57分

やはり今回の「リゴレット」を観た友人が「オペラのオケはコンサートオケと音の出し方が違う。どんなフォルテでも音量でなく音質でフォルテを表現して歌手を殺さない・・・こんなところにも本場の雰囲気が漂っていたなぁ」という感想を述べていました。この公演を観た皆が同じような印象を持ったようですね。第一幕二場の二重唱、第三幕の四重唱などは柔らかなオケに支えられて夢心地のひと時でした。

投稿: YASU47 | 2006年10月 3日 (火) 23時35分

ご無沙汰しております。
私もリゴレット見ました。
エヴァメイはサントリーで「愛の妙薬」「椿姫」今回の「リゴレット」キャストは最高でしたが、舞台栄えのする容姿で正しい歌い方ですが、可もなく不可もなくで、声も印象も残らない人のように思います。
ヴェルディのオペラ向きではないのかもと勝手な感想ですが思いました。
舞台は綺麗でしたね。

投稿: おぺきち | 2006年10月17日 (火) 14時14分

おぺきちさん、こんにちは。
僕にとっては多くの映像でお馴染みのメイをナマで見る(聴く?)のは初めてだったので感激してしまいました。年令と共に体型のみならず歌い方もシャープになってきたような印象を受けました。ヴェルディはちょっと辛いのでは?という心配もありましたがジルダやヴィオレッタまでなら十分にOKだと思います(ロストなどと比べたら敵わないでしょうけど)。

投稿: YASU47 | 2006年10月17日 (火) 20時59分

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2006年9月29日(金) オーチャードホール   ◇  ◇  ◇ 指揮:アント [続きを読む]

受信: 2006年10月 3日 (火) 14時34分

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