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2006年8月19日 (土)

パウル・クレー展

千葉県佐倉市の川村美術館に出かけました。Klee05 お目当ては今世紀初頭に活躍した『パウル・クレー展』です。国内やドイツ各所から集められた約150点が展示されていました。近代抽象画の範疇に入るとはいえ、水彩画を中心に暖かい色調の絵、直線と曲線の使い分けや象形文字をヒントにしたアイデアと創造性満載の絵といったとても興味深い作品が並んでいました。色彩の豊かさと手法(紙やキャンバスの使い分け)の多様さにも興味が惹かれました。作者のチュニジア旅行時の印象をモチーフにしたパステル調の「駱駝(右写真)」はユーモアとリズミカルな感覚に溢れ、「赤と白の丸屋根」はモザイク調の直線構成の中でモスクの丸屋根が印象的で、共にとても親しみやすい作品です。

「赤いチョッキ(左下写真)」は後期(1930年代)の代表的な作品です。抽象性は増しますが、ユーモアと暖かい印象は変わりません。象形文字風の線が増えていくのもこの頃の特徴のひとつのようです。

かなり膨大な数の展示でしたが、飽きることはなく、期待以上の面白さに大きな満足感を得ることが出来ました。Klee02

川村美術館は佐倉市郊外の大日本インキ化学工業(株)総合研究所の敷地内に建ち、同社グループが永年にわたって収集した美術品が多数納められています。庭園をはじめとする自然環境も素晴らしく、今回のようにとても充実した特別展示もしばしば開催されています。同じ千葉北総地域の市民にとっては有り難いことです。

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コメント

YASUさん、こんばんは♪

クレーの作品の魅力のひとつに、ユーモアや遊び心がありますね。
いつまでも子供のようなピュアな視線でモノを観る力がクレーにはあったのかなぁ?

久しぶりに訪れた川村記念美術館は、緑の香りに溢れていて、私、とてもリラックスできました。(^^)
遠い遠いなんて言わずに、また行こうと思います。

TBさせていただきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

投稿: snow_drop | 2006年8月21日 (月) 21時08分

snow_dropさん、
暖かみと創造性に満ちた作品群を目の当たりにした満足感が今でも余韻として残っています。クレー展の存在を教えてくれたsnowさんのblogに感謝です。
川村美術館の特別展示にはこれからも注目ですね。

投稿: YASU47 | 2006年8月21日 (月) 22時12分

Yasuさん こんばんわ。
クレーがお好きなら、ベルンにあるパウル・クレー・センター(Zentrum Paul Klee)をお勧めします。紆余曲折を経て昨年6月に開館しております。のどかな風景の中に直線のない建物が溶け込んでいておもしろいです。もちろん収蔵数も圧巻です。音符を感じるように色が並ぶクレーの絵は見ていて楽しいですよね。 ちょうど行った時には幼稚園児が床に座って先生と一緒に、絵を楽しんでました。文化の違いを感じましたねぇ。
Switzerlandへ行かれる機会があれば是非。

投稿: ウラン | 2006年8月29日 (火) 23時10分

ウランさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
早速、クレー・センターに出かけてきました・・・といっても下のWebsiteへですが(^^;)
http://www.paulkleezentrum.ch/ww/en/pub/web_root.cfm

ここで、画面上とはいいながら、クレーの色彩豊かな149点を眺めることが出来ました(クラフト作品も含めて)。膨大な作品量に比べると川村美術館へやって来たのはほんの一部だったのですね(それでも十分に感激、堪能しましたが)。
クレー初心者にとっては、これからたっぷりと楽しめる余地がありそうです。

投稿: YASU47 | 2006年8月29日 (火) 23時44分

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» 川村記念美術館「パウル・クレー展 ~創造の物語~」 [きままにARTSダイアリー]
先日、川村記念美術館で「パウル・クレー展 〜創造の物語〜」を観てきました。 出品 [続きを読む]

受信: 2006年8月21日 (月) 20時57分

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