« 水の翼 | トップページ | チューリップ(その5) »

2006年3月20日 (月)

イラク侵攻3周年

今日(3月20日)で米英軍によるイラク侵攻以来3年が経ちました。イラク暫定政府のアラウィ首相は19日、BBCによるインタビューで「イラクは内戦状態にある」と明言しましたが、米国のチェイニー副大統領は「イラク国内の大半は治安上大きな問題はない」と否定しています。侵攻以来3年を経たにも拘わらず、毎日のように残存武装勢力による米軍への襲撃、米軍による報復、宗派間の衝突、爆弾テロ、が起こる中で、すでに死者総計はイラク人3万人以上、米軍2千人以上にのぼっています。この事態を「内戦ではない」と言い切るブッシュ政権はいまだに誤った戦争を正当化しているのみならず、自国民と世界中の人々を欺き続けていると言わざるをえません。

尚、死者数については、12月のブッシュ大統領演説によると3万人前後、NGO”Iraq Body Count"によると本日現在、33,679-37,795名の間となっています。bodycount "Iraq Body Count"では侵攻以来の毎月の死者数も表示されており、それによれば、2年目、3年目と年を追う毎に犠牲者は増加しています(右表)。

翻って、アメリカに追随することだけを目的とした自衛隊の派遣もすでに2年を越えています。「復興支援」との名目ですが、実際に復興に果たした役割と、それに費やしたコストはどのくらいのものだったのでしょうか?人件費、滞在費、キャンプ建設・維持費、資材費、輸送費、補給費、後方間接費、期間中の船舶、飛行機、車両の減価償却費等々を加算すると投入した税金は数百億円?それとも千億を越えるのでしょうか?一方、成果といえば、僅かな飲料水の生産(単価がどのくらいになるか知りたいものです。恐らく、高級ワインの一滴に相当するのでは?)、学校や道路の補修、医療機材の寄贈等々のようです。政府や自衛隊のイラク活動広報サイトを見ても、いかにも作り物の笑顔に満ちた宣伝用写真類が載せられているだけで実態は不明です。「自己責任」の名のもとに、報道関係者を締め出した密室状態といえます。共同通信の報道によれば、この一年半にイラクからの帰国自衛隊員の中から3名の自殺者が出たということです。灼熱の「密室」の中で一体、何が起こっているのでしょうか?

憲法9条を改悪し、自衛隊を「軍」として改変しようという動きがあります。米軍管理下のアルグレイブ刑務所での虐待事件は記憶に新しい出来事です。それがほんの氷山の一角であることは誰もが簡単に想像出来ます。米国大統領自らが「正義の戦争」であることと「反抗者の抹殺」を公言してはばからないのですから、他国の住民の中に鎖を解いた狂犬集団を放ったも同様です。かって、日本軍が朝鮮半島や中国にて行なった行為と同様、郷里では家族思いで善良な市民が軍隊という組織の中では凶暴化してしまうのです。「軍隊化」するというのはそういうことなのです。9条の改悪というのは戦争加担への道を開くことのみならず、そこに存在する隊員の人間性をも奪うことに他ならないと考えます。

|

« 水の翼 | トップページ | チューリップ(その5) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/161527/9179393

この記事へのトラックバック一覧です: イラク侵攻3周年:

» 改憲か護憲か? [日本国憲法2.0開発部 − 改憲か護憲か?]
 こんにちは。私どもは天皇制と自衛隊を廃止するタイプの人権明記憲法「日本国憲法2.0」を試作・公開しております。  さて、もし私どもの憲法草案でなく、自民党の憲法草案のとおりに改正されたら日本はどうなるか考えてみましょう。 ●改正された瞬間、陸海空の日本軍ができあがります。れっきとした軍隊です。 ●軍事費と皇室費が増えて、皆さんの払う所得税率や消費税率は高いものになります。今でも自衛隊費は年間5兆円(国家予算の6%)、... [続きを読む]

受信: 2006年3月20日 (月) 22時59分

« 水の翼 | トップページ | チューリップ(その5) »