2009年11月19日 (木)

野間宏・『暗い絵』とブリューゲル

91119 先日の朝刊(1115日日経新聞)に、「作家を魅了した絵①」という特集記事で野間宏の『暗い絵』とブリューゲルが大きく採り上げられていました。曰く、「野間宏がブリューゲルの画集と出会ったのは1935年、京大1年の時だった。絵の中の化け物のような暗い闇に取りつかれてしまう。戦争中、この画集を脇において小説『暗い絵』を構想する。」とあります。

私がブリューゲルの存在を知ったのも『暗い絵』によってでした(HPにも紹介しているように)。最も感受性の強かった学生時代にこの作品に出合い大きな衝撃を受けたのです。今回、本棚に長い間眠っていた「暗い絵」を再読してみて、改めてこの作品の持つ独自性と深さ、誠実さに感銘を受けました。

「草もなく木もなく実りもなく吹きすさぶ嵐が荒涼として吹きすぎる。」という出だしに始まるブリューゲルの画集の描写は、更に主人公の内面の言葉を通して数ページにわたって延々と続きます。まず、この長く、濃密で粘着質な描写に度肝を抜かれます。文体も独特で、その画集が大阪空襲で焼失する場面では一つの文章が600字にも及びます。それでも息が切れることなく、緊張感をもって一気に読ませてしまうのです。野間宏は『文章入門』という小冊子で、例えば、ある物体の描写をする際には四方向からだけではなく、色彩、匂い、時間軸、それを見る人物の精神状態、等々、あらゆる視点からの想像力を駆使し、それを文章化する訓練をアドバイスしています。この作家独特の文体と表現の緻密さの原点はここにあるようです。尤も、そのあまりの長さや時としての冗長さに一般読者としては辟易とすることもしばしばです。野間宏の長編作品(「真空地帯」、「わが塔はそこに立つ」、「さいころの空」、「青年の輪」)には時として忍耐も必要でが、それでも、それら作品の持つ、社会性と誠実さ、そして力は不変です。

野間宏は戦後文学を代表する作家というだけでなく、「狭山差別裁判」に関する著作も含めて多くの社会的発言も行っています。この作品は現代の読者にとっては若干「重い」のかもしれませんが、またぞろ、世の中がキナ臭くなりつつある時、かつての戦争前夜に若者たちが向き合った反戦へ正義感、絶望、挫折、更に、「しかたのない正しさ」に殉じて獄死していった仲間たちの運命への慟哭の思い、そして主人公の自我と自己の確立への決意には大いに共感するものです。この時代にあってこそ読み継がれることを願ってやみません。

  

ブリューゲルに関する関連記事:「怠け者の天国」

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2009年11月12日 (木)

加治将一著・『竜馬の黒幕』

91028 来る、1115日は1867年のその日に京都河原町の近江屋で中岡慎太郎と共に暗殺された坂本竜馬の142年目の命日です。竜馬暗殺の下手人とその黒幕については多くの説があり、今でも歴史ミステリーの一つとして多くの人たちによって採り上げられています。

一応、通説となっているのは会津藩の傘下で新撰組と共に京都の治安維持にあたっていた幕府見廻組による襲撃です。明治政府による取り調べで、見廻組員の一人、今井信郎が襲撃を自供していることからも最も有力な犯人説となっています。司馬遼太郎の「竜馬がいく」での暗殺場面の描写もこの自供がベースとなっているようです。

他にも現場に残された刀の鞘と下駄という物証を根拠とした新撰組説、「いろは丸事件」で竜馬に恨みを持つ紀州藩説(事件後、海援隊の陸奥陽之助たちが復讐を目的として紀州藩士たちを襲撃している)などがあります。更に黒幕にいたっては、幕府側のみならず、土佐藩説(大政奉還の功績を守ろうとした後藤象二郎)、武力倒幕派説(特に薩摩藩にとっては内戦回避路線の竜馬は邪魔となっていた)といった説が根強く残ります

この加治将一著『竜馬の黒幕』(祥伝社文庫)は副題が「明治維新と英国諜報部、そしてフリーメーソン」となっているように、長崎の武器商人、グラバーとアーネスト・サトウ、パークス公使といった英国人たちの動きを追いながら、竜馬、伊藤博文(長州藩より英国へ密航留学)、五代友厚と寺島宗則(共に薩摩藩より英国へ密航留学)たちの英国との関係を解明しています。竜馬がまとめたといわれる「船中八策」にしてもその原型はサトウによる「英国策論」であり、また、英国や武器商人グラバーの後ろ盾なしに脱藩浪人の一人でしかない竜馬が薩長同盟をまとめきることは出来なかったであろうと述べています。こうして著者は明快な「竜馬=英国エージェント」説に立ち、やがて、竜馬は何故消される運命になったのかという推論へと導かれます。

著者の真犯人説は推論が多く、決して一概に賛同できるものではありませんが、歴史ミステリーの一面に光を当てているという面ではとても興味を惹かれました。秋の夜長、竜馬の命日を前にして142年前の殺人事件を巡るミステリーにクビを突っ込んでみては如何ですか?

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2009年10月31日 (土)

『パトリシア・プティボン』 @オペラシティ

91031petibon_2 ついに念願だった生プティボンを聴くことが出来ました。1031日、オペラシティコンサートホールでのレヴィ指揮、東フィルをバックにした演奏会です。前半はモーツァルトとハイドンを中心とした古典作品、後半はうって代わってミュージカルナンバーを含めたアメリカ音楽集という大胆な組み合わせでした。

さすがにフルオケをバックとした歌唱を長時間続けることはせず、合間にオーケストラ曲を挟みながらのコンサートとなったことはプティボン目当てのファンにとってはちょっと残念です(無理をして喉を潰されても困るが)。前半はCD『恋人たち』ザルツブルグ映像ですでにお馴染みの曲が続きます。身振りと表情の豊かさはいかにもプティボンならではの表現です。併せて声の表情も千変万化です。ファンには堪りませんが、好みは分かれるかもしれませんね。ハイドンの『ご機嫌よう、親愛なるセンブルニーオ』ではついにプティボン・ショーが始まりました。指揮者のレヴィを巻き込んでのダンスです。

後半はまず、バーバーの歌曲『この輝ける夜に、きっと』の静かな美しさにうっとりです。バーンスタインのキャンディード、『着飾って、きらびやかに』では、小さな山高帽を頭に載せての登場の場面から笑わせてくれます。クネゴンデ姫の哀楽を一層デフォルメしたコミカルな演技と歌唱で会場を沸かせます。まさにプティボンの真骨頂です。

アンコールは指揮者レヴィのピアノをバックにコール・ポーターの「Everytime We Say Good-bye」が静かに歌われました。ミュージカルナンバーを含めたポップス曲が似合うオペラ歌手というものでは、恐らくプティボンの存在は飛び抜けているでしょう。例えば、フローラン・パニーとの「Guide Me Home」を聴いてみよう(YouTube映像はここ)。

コンサートを終わってのサイン会の場は長蛇の列で、流石に並ぶ気は起りませんでしたが、現れた私服姿プティボンは舞台上とはまた大きく違った、とても気さくで飾り気のない自然の笑顔をサインを求める人たちに振り撒いていました(下の写真)。好感度倍増です。

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2009年10月24日 (土)

『鹿島 vs ジェフ千葉』@カシマスタジアム

91024_2 鹿島アントラーズの急ブレーキにより俄然優勝争いが白熱化してきたJ1も残りが5試合となりました。そのアントラーズの第30節、ジェフユナイテッド千葉戦を観てきました。結果は3-0、久々にチーム全体に躍動感が戻ってきたようです。とりわけ、1点目のシュートと2点目のアシストを決めた興梠の動きにキレが戻ってきました。中盤の本山、野沢、小笠原、中田(浩)たちの連動とパス交換にも安定感が甦りました。僅かなミスはありましたが殆んどボールを失いません。数節前のあの自信の無さと危なっかしさが嘘のようです。チームは確実に復調しつつあります。また、後半途中出場のFW田代がサイドを一気に駆け上がり、DFを交わした挙句の技有りのループシュートも見事でした(写真)。アントラーズの選手層の厚さは頼もしいですね。

一方のジェフはダイナミックなカウンター攻撃は何度か繰り返すものの、連動性に欠け、結局はアントラーズの厚い守備にはね返されてしまいます。勝ち点を積み上げることは出来ずに、これで降格圏内からの脱出は極めて困難となりました。地元千葉のチームだけに残念ですが、17位という位置が今のチーム力を如実に現わしているだけにやむを得ないでしょう。

今日は大分トリニータのJ2降格が決定しています。最終節に向けてますます白熱化していく優勝争い、ACL出場資格争い、残留争いから目が離せません。

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2009年10月14日 (水)

再び転職しました

この短い期間で2度目の転職をしました。

しばらくは「旅芸人」だったのですが、強力な魔物たちと戦うために「パラディン」に転職し、その守備力の強さを存分に発揮して仲間たちと共についに最終ボスのエルギオスを倒しました。その後は延々と続く宝探しとクエストにすっかり飽きが来ていたところでした。

そこに教えられたのが「サンシャイン牧場」です。どうやら戦いに疲れた身体を癒すには最適の場所のようです。ということで「農夫」になることにしました。土いじりは得意なほうではないのですが、のんびりと開墾を続け、将来は果樹園と犬の走り回る牧場にしたいと思っています。ただ、強いて言うならば無農薬・有機農法を採り入れたかったぞ・・・

 

開始早々、友人たちも訪れてくれて(何と遠くはパリから!)、水やりなどを手伝ってくれています。お礼にトマトやリンゴを持っていってもらっています。なんだろ、このまったりとしたほのぼの世界は・・・。

(意味不明の読者の皆さんにはすいません。これらはドラクエとmixiの世界の話です(^^;)

さぁ、現実に戻って仕事すっか・・・。

  

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2009年10月11日 (日)

タシケントのランチ

91007prof 1週間ほどタシケントに出かけてきました。もう10月だというのに25度を越える暖かさが続いていました。異常気象は世界各地で確実に増加しているようです。

写真は昼食に出かけたプロフセンターです。アミール・チムール大通りを北に向かい、TV塔を超えた左側にあります(約2年前にここに移りました)。タシケントの隠れたB級名所の一つではないでしょうか?昼食時には写真のように大広間のテーブルが2階席も含めて満杯になります。

ところで、プロフというのは、そう、「炊き込みご飯」です。「ピラフ」と同一の語源なのでしょう。羊肉と野菜を大鍋で炒めて、炊きあげます。前にも紹介したウズベクの人々が愛する伝統料理です。お出かけの際にはぜひお試し下さい。

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2009年9月27日 (日)

「どうした?アントラーズ」@J1第27節

90827 連敗失速中のアントラーズの復調を期待して鹿島スタジアムに出かけてきましたが、あまりに酷い試合内容でした。まずは開始5分に、歯の欠けたクシのようなディフェンス陣の裏に飛び出した名古屋FWブルサノビッチのシュートをGK曽ケ端が一度は防いだものの、詰めていた長身FWケネディに難なく押し込まれて先制点献上。13分には曽ケ端がバックパスされたボールを空振りしてブルサノビッチにまんまと奪われるというあまりのお粗末さ。スタンドからはため息が漏れます。

後半、8分には名古屋MF杉本の技ありのループヘッドが前に出ていた曽ケ端の頭上を越えてゴール内に落ちます。29分にマルキーニョスが1点を返すものの、38分にはSB内田の不用意なヘッドによる横パスを再びブルザノビッチに奪われて追加点。スタンドからは怒りを超えてあちらこちらから失笑です。結局1-4の完敗でした。

見ていてもいつもの鹿島ではありません。縦への動きは殆んど見られず、先取点を与えてから、選手たちまるで呪縛にあったように臆病になり、それがミスを更に誘発していました。マルキーニョスが独り奮闘するものの連動したサポートがありません。FW興梠もやみくもに走り回るだけで全く相手の脅威にはなっていませんでした。あえて選手たちを採点をするならば曽ケ端と内田が3.5、その他は全員4.0です。

つい1.5か月前までは首位を独走していたにも拘わらず清水エスパルスとはついに勝ち点が1点差に縮まり、更に勝ち点差7の間に6チームがひしめき合うという大混戦となってきました。優勝争いとしては俄然面白くなってはきたものの、「らしさ」を失ってしまったアントラーズはどこまで堕ちていくのでしょうか?

ちなみに、ここ9試合が261分で勝ち点7のアントラーズはは今シーズン最初の9試合を135分の勝ち点8でスタートしたジェフ千葉より悪いのです。これでは優勝なんて出来るわけありませんよね(ジェフ・ファンの皆さん、ごめんなさい)。

残り7試合、いかにもアントラーズらしいプレーを見せてもらいたいと思います。勝敗はおのずとついてくることでしょう。

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2009年9月18日 (金)

新政権の発足と核密約問題

今週、発足した鳩山民主党新政権の内閣支持率が77%(毎日)、75%(読売、日経)とハネ上がっています。民主党への支持率も選挙前に比べて急上昇しました。マニュフェストでは必ずしも読み切れなかった「脱官僚支配」と、天下りや無駄遣いの根絶を目指す「行政刷新」への本気度に多くの国民の期待が集まったのでしょう。組閣直後の全閣僚による会見の視聴率は深夜にも拘わらず7%を超えました。官僚が原稿を用意してきたこれまでと違い、閣僚自身による無原稿のスピーチに多くの共感が寄せられたのだと思います。

この熱狂がいつまで続くか分かりませんが、多少の混乱や試行錯誤を含め、今、始ったばかりの大改革を見守ろうかと思います。

さて、外交関連では岡田外相が日米間の核密約問題の真相究明を外務省に命じました。これは、我が国の非核三原則、「核兵器は作らず、持たず、持ち込ませず」という1967年に当時の佐藤内閣が表明し、更に1971年には国会決議もされた日本の国是とも言うべき原則を、日米間の「密約」によって実質的に反故にされ、核を搭載した艦船が横須賀、佐世保に度々寄港し、国内米軍基地にも保管されてきたのでは?という疑惑です。

この問題は、単なる日本の主権への侵害に留まるものではなく、ましてや冷戦時代の過去の出来事として蓋をするべきものではありません。過去と現在を繋ぐ歴史の暗部を掘り起こすことで、外交政治の透明性を国民の手に取り戻すことが出来るかどうかの契機です。「核」という国民の生命に関わる重大事項を国民に知らさぬまま、その命を人質にとった形で外交を進めてきた暗黒政治を許すことは出来ません。

ましてや、今、日本国内の核の存在の有無が曖昧のまま、北朝鮮の核問題を云々出来ることはないでしょう。平和憲法と非核三原則の実現を堂々と明らかにした上でこそ、全世界に核廃絶を呼び掛けることが出来ると思います。

同様に、来年1月のインド洋における軍事艦船への給油停止にも賛成します。代わりに、平和憲法の精神を活かしたアフガンへの民生支援の実現を望みたいと思います。そこにこそ、武力による国際紛争解決の放棄を謳った憲法第9条を持つ日本だけが可能な、真に平和的な国際貢献の可能性があると思うのです。

90918 写真は198106月、横須賀基地へ帰港した核兵器を保有したままと思われる米空母ミッドウェーへの海上デモ。

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2009年8月30日 (日)

北方謙三・『楊家将』と『血涙』

90829_3 90829_4   図書館に頼んでいる「楊令伝第10巻」がなかなか回ってこないので、同じ北方謙三の『楊家将』とその続編の『血涙』(共にPHP文庫)を読みました。躍動感に溢れたスピーディな展開に一気読みです。

この作品には「楊家将演義」というれっきとした下敷きがあるのですね。三国志演義、水滸伝演義と同様に古くから伝わる中国の主要伝奇作品の一つとのことです。「演義」は宋建国の時代に実在し、活躍した楊業に始まる楊家5世代にわたる長大な物語のようですが、北方作品では父、楊業とその六男の楊延昭を中心とした2世代の物語です。しかも、水滸伝を徹底的に作り直しているのと同様に、この「楊家将」の物語も北方流の独自作品に仕上げています。特に、北方「水滸伝」で「宋」側の青蓮寺や禁軍の将軍たちを詳細に描いたと同様に、敵対国「遼」における登場人物たちを克明に描いています。楊家の登場人物たちの運命もドラスチックに変えられ、特に四男延朗の数奇な運命がドラマの中心となっています。

300年続いた宋王朝も13世紀の後半になると綻びが目立ち、やがて北方民族の「金」に滅ぼされます(1279年)。「宋」の末期、「水滸伝」で楊一族の末裔の楊志は軍を捨てて梁山泊の一党に加わります。二つの「演義」の結びつきは北方作品においては更に「吹毛剣」という宝刀を媒介することによって「楊家将」「血涙」「水滸伝」「楊令伝」という一群の作品の連続性を高めています。この雄大な構想力と一貫性にはただ感嘆するばかりです。

「楊家将」と「血涙」は暫しの間、この夏の蒸し暑さを忘れさせてくれた作品でした。それにしても、楊令伝の第10巻は未だですか(>図書館)? いよいよ「金」が「宋」の都、開封府を攻略するようですが、梁山泊の頭領であり、楊家の末裔でもある楊令とその仲間たちはこの歴史的事実の間でどのような存在感を発揮するのでしょうか?北方作品の構想力と想像力に興味は尽きません。

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2009年8月24日 (月)

『鹿島 vs FC東京』@カシマスタジアム

90823fc ナイターの涼を求めに鹿島スタジアムに出かけた筈が、逆に溢れる熱気にすっかり熱くなってきました。Jリーグ第23節の鹿島・FC東京戦(823日)は王者鹿島が3-1で圧倒です。両チーム共に猛暑と過密日程により動きがもう一つ精彩に欠けましたが、そこはやはり試合巧者のアントラーズでした。開始早々にダニーロが押し込み、21分にはマルキーニョスの技ありループシュートで早くも勝負ありです。中盤から後半にかけてはミスも目立ち、試合がダレかけましたが、大迫のダメ押し得点でホームの観客は大喜びです。FC東京は後半40分に辛うじてカボレが一矢を報いただけに終わりました。

FC東京は石川(直)の欠場もあり、チーム全体の動きに全くキレがありません。第3節、ホームでの山形戦の時とは大違いでした。羽生も不調で後半早々に交代し、代表メンバーの今野、長友も全く目立ちません。FW平山にいたってはボールを持つたびにミスを繰り返してアントラーズの勝利に貢献していました

一方、アントラーズは動きに鈍さはあったものの、それでも、FWによる前線からの献身的な守備、中盤4名の縦横無尽の位置交換、交代で両サイドが前線に上がるも安定した4バックなど、首位を独走するチームに相応しい連携プレーを行っていました。とりわけ、興梠の気迫溢れる全力疾走と小笠原の抜群の安定感と試合センスには何度も喝采です(早く代表に戻せ~)。今シーズンもこうして、アントラーズを応援してしまうのはやはり質の高いゲームを見せてくれるからなのです。

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2009年8月18日 (火)

映画・『3時10分、決断の時』

90817to_yuma 新聞や雑誌、ネット上で高い評価を受けていたので気になっていました。らしからぬ題名ですが、武闘派の西部劇そのものです。50年代に作られた映画のリメイク作品とのことですが原作は観ていません。西部劇に期待するのは現代作品にはなかなか見られない素朴な男気、風景が持つ抒情、土の匂いといったものなのですが、この作品はそれらの要素には満ちているものの、派手な銃撃戦による血生臭さも相当なものでした。

原題の「3:10 to Yuma」が示す通り、310分発のアリゾナ州ユマ行き列車に強盗団の首領ベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)を乗せるべく、借金苦にあえぐ牧場主ダン(クリスチャン・ベイル)が護送チームに加わることで物語は始まります。ベンの仲間たちが奪還を計るなか、護送メンバーは次々と襲いかかる出来事に次第に減っていきます・・・。

芽生えた男どうしの共感があそこまでの結果となる?という筋書き上の大きな疑問が残ります(ネタバレになるので詳細は控えますが)。また、人物造形が単純で(特にギャングたち)、人の命も軽すぎます。それでも西部劇の様々の要素をテンテコ盛りにしながら現代風の早いテンポでぐいぐいと引っ張ってくれる一級の娯楽作品です。ロードムービーとサスペンスの要素もあります。主題は「男の友情」と謳われているようですが、むしろ「親子の愛情」かもしれません。

ラッセル・クロウの悪役ぶりがとても魅力的です。ピーター・フォンダが老いた用心棒役で奮闘していました。もう少し長生きさせてもらいたかったな。

監督は『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』でカントリー・シンガーのジョニー・キャッシュを描いたジェームス・マンゴールドです。どうりで、まるでキャッシュの歌のような骨太の作品に仕上がっています。

この作品の上映館はごく限られています。今は、西部劇というジャンルそのものに集客力がないのでしょうか?もっと全国に広がって公開されてもよい作品だと思います。

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2009年8月14日 (金)

続・バンコックより

スクンビット通りには高層ビルの間を縫うようにBTSスカイトレインとかいう高架鉄道が走っていました。なかなか洒落た車体です。もう10年も前から運営されているのですね。空港への延伸ラインは試運転中とのことです。大通りには、いかにも住民といったいでたちの欧米人たちがやけに目立ちます。物価の安さに惹かれてそのまま住み着いたのだろうか?それにしても、この蒸し暑さはたまらない・・・。

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バンコックより

手ぶれで見難いのですが、携帯で撮ったバンコックの夜景です(ひどい写真・・・)。

久々に訪れたバンコックは空港も新しくなり、人々の活気はそのままに、いっそうの近代的な大都市となっていました。スクンビットのオフィス街には高層ビルが立ち並んでいます。昨夕に到着し、明日は帰国のとんぼ返り訪問です。

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2009年8月 4日 (火)

『ウェストサイド・ストーリー』@オーチャードホール

90804westside1_3 昨年、50周年を迎えたというブロードウェイ・ミュージカル『ウェストサイド・ストーリー』のワールドツアー日本公演が行われていましたので出掛けてきました(東京公演は89日まで)。

この作品そのものや含まれている名曲の数々はすでに映画でとても身近となっていますよね。僕らの世代にとっては何回見たのかが友人同士の間で自慢となるほど、この映画の登場は一つの事件であり、また心を揺さぶられた作品の一つでした。数々の名ダンス・シーンが目に焼きつき、とりわけジョージ・チャキリスやリタ・モレノの身のこなしには驚嘆し大いに憧れたものです。バーンスタインのシンフォニックでキレの良い音楽にも感動です。一方、何度も見るとヘンなことも発見してしまいます。ラストシーンでナタリー・ウッドのブレスレットがシーンが替わる毎に襟元から出たり入ったりしてしまうのです。これを知って以来、映画で泣くことは出来なくなりました(^^;)

10年ほど前、ロンドンでのリバイバル公演で初めて舞台に接しました。当たり前のことですが、映画と比べると遥かに臨場感と緊張感に溢れ、目の前で繰り広げられるシンフォニック・ダンスの迫力と舞台演出の面白さを大いに楽しむことが出来ました。今回の日本公演も素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。ブロードウェイやウェストエンドの劇場と比べるとふた回りは広いオーチャード・ホールが迫力のあるダンス・シーンに揺れていました。

40年前の映画では度肝を抜かれたこの作品も、その後の諸作品(とりわけ、「キャッツ」、「レミゼラブル」、「オペラ座の怪人」といったウェストエンド作品の登場によってすっかり古典作品の一つとなりました。この夏、やはり来日公演が開始されようとしている「RENT」に比べるとさすがに色褪せてみえるかもしれませんが、それでもレナード・バーンスタインとジェローム・ロビンズ(振付け)によるこの作品の偉大さは永遠に不滅であり、これからも繰り返し上演が続けられていくことでしょう。若い世代にこそ舞台版をみてもらいたいものです。

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2009年8月 1日 (土)

暑中無題

90801dq9 しばらく私事と暑さとDQ9(^^;)のせいでブログの更新をサボっていたら早くも8月に入ってしまいました。

いつの間にか夏休みに入った子供たちが外を駆け回り、衆院は解散していました。

いや、一応各党のマニフェストなるものには目を通したりはしているのですが、かつての選挙凌ぎの政権公約とどう異なるのか良く分かりません。その検証手法(4年前の自民党マニフェストの達成度総括はどこだ?)も含めて発展途上なのでしょう。政局ミーハーとしては自民党内の分裂騒ぎが表面上収まり、物足りなさを感じていたのですが、一昨日の静岡7区の某右派候補者ポスターへの眞鍋かをりさん本人未承諾写真流用の無節操ぶりには呆れました。当ブログがココログをベースとしているのは、自分がニフティサーブのPC通信出身であることに加えて、実は「眞鍋かをりのココだけの話」の影響です(^^;)。定例巡回コース上の「ココだけの話」729日記事を見て早速某候補者ブログへ飛んでみたらすでに炎上中でした。結局、仲介者とやらが謝り、ポスターは撤去されるとのことですが候補者本人からは言い訳のみで謝罪の言葉はありません。

DQ9はパラディンとなった主人公(Lv27)はどうにか7つの果実を神の国に届け、これからガナン帝国城に向かうところです。今度はキャラの設定自由度やすれ違い通信機能に重点が置かれていて、従来のシリーズとはちょっと趣きが異なります。

ところで、gooランキングに「仕事中使いたいと思ったドラクエ呪文ランキング」というものがありました。1位「ホイミ系」、2位「ルーラ」、3位「ラリホー系」、4位「ニフラム」、5位「バシルーラ」・・・・これって仕事と職場での人間関係に疲れているサラリーマン、OLの皆さんの悩みが良く反映されていますよね。さて、こんなに蒸し暑くてボーッとなっている日には自分に「ヒャド」でもかけて目を覚ますかな・・・。

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